「スペシャル・ワン 関厳の経営コラム」

感謝の気持ちが不足している人への処方箋

こんにちは。日本エル・シー・エー取締役の関です。

日々のコンサルティングで感じていることを隔週で連載する経営コラム。
今回のテーマは「感謝の気持ちが不足している人への処方箋」です。

■成果発表会という晴れ舞台で…

当社ではコンサルティング先においてプロジェクト(以下PJ)が終了したタイミングで
「成果発表会」を実施してもらっています。

「成果発表会」とはPJに参加していたメンバーが期間内に取り組んだ内容や成果、
PJから学んだ事などを資料でまとめて発表する会であり、
企業規模によっては数百名の前で発表いただくケースもあります。

様々な会社の発表会に参加していて気づくのは、PJで成果を残した人の口から
「感謝の気持ち」というキーワードが非常に多く出てくるということです。
同僚、取引先、顧客といった自分と関わる人へ対しての「感謝の気持ち」です。

■「感謝の気持ち」を違った角度から考える

周囲に対する「感謝の気持ち」が大事なのは言うまでもありません。
我々は一人では生きていけず、ビジネスにおいては同僚、取引先、
そして何よりもお客様の存在がなければ成り立たないのですから。

しかし、周囲への「感謝の気持ち」をどの程度持てるか、というものは個人によって
大きくバラつきがあり、「感謝の気持ちを持ちなさい」と言ってもなかなか変化しないのが現実です。

したがって、ここでは「感謝の気持ちが不足している人への処方箋」を
少し違った角度から考えていきたいと思います。

■感謝の気持ちを持つことができる人とは…

結論から言うと、 「感謝の気持ちを持つことができる人は、勝ちパターンを再現できる人」
と言うことができます。

順番に考えていきます。
まず「感謝の気持ちを持つことができる人」は「自分に関わる他者の存在を強く理解している人」です。
そして「自分に関わる他者の存在を強く理解している人」は
「他者の力が自分に対してどのように作用しているかがわかっている人」です。

例えば、自分が関わっているプロジェクトが成功した時に

「同僚のAさんがPJが計画通り進むようにサポートしてくれた」
「取引先のB社が上手く資料をまとめてくれた」
「上司のC部長が組織的な調整をしてくれた」
「自分が発揮できた強みはアイデアを出すことだけだった」

といったことが理解できるのです。

したがって、何か新しいことをする際にも
「自分にできること」「自分にできないこと」「自分にできないからこそ周囲にサポートしてほしいこと」が
明確であり、物事が上手くいくように自分の周囲の環境を整えることができるのです。(勝ちパターンの再現)

これは、周囲への感謝の気持ちが薄くて自意識過剰な人が
「自分に能力があったからこそプロジェクトが成功した」と考えているのとは大違いです。

■「感謝の気持ち」のアンテナを高める為に

先ほども触れたように、周囲への「感謝の気持ち」が不足している人に対して
「周囲への感謝の気持ちを持ちなさい」と言ってもなかなか変化は起こりません。

そんな時には上記のように少し違った角度から「感謝の気持ち」について触れてみては
いかがでしょうか?

(自分が物事を上手く進めるために感謝の気持ちを持つ、というのは違和感があるかも
知れませんが、正攻法だけでは変わらないままの人が多いのも事実です)

まずは「自分に関わる他者の存在を理解する」という第一ステップを考えてもらうだけでも
変化は起きてくるのではないでしょうか。

 

2010.2.17 日本エル・シー・エー取締役 関 巌