「カタリストの独り言」・・・「トピックス」×「ビジネス基軸」
「箱根駅伝に学ぶ組織学」
■はじめに
はじめまして、株式会社 日本エル・シー・エー、代表取締役社長の木下義和です。
21年間、成果を創出する為にコンサルティングにてお付き合いさせて頂いた・・・
300社以上の「優秀企業・経営者」・・・
10000拠点以上の「マネージャー(店長)・社員の方々」・・・
・・・その方達との「出来事」を「トピックス(スポーツなど)」に絡めながらコラム方式にて
お伝えしていきます。
また、その中で「ビジネス基軸」と呼ぶ「ビジネスにおける原理・原則・方程式」を紐解いて
いきたいと考えています。
記念すべき第1回目のテーマは「箱根駅伝に学ぶ組織学」です。
■2010年の始まり・・・
2010年のお正月、皆様はどのように過ごされましたでしょうか?
私は2日~3日の「箱根駅伝」を自宅でゆっくりとTV観戦するのが恒例となっています。
「新・山の神こと柏原竜二選手」の出現で、昨年初優勝を飾った東洋大学が連覇を果たすのか?
2008・09年と連続準優勝だった早稲田大学が、三度目にして久々に優勝旗を手にするのか?
それとも駒澤大学や日本大学が優勝するのか?関心が大いに高まった「第86回大会」となりました。
結果、往路5区「山の神童・柏原選手の驚異的区間新記録」もあって東洋大学の2連覇となりました。
■2009年・早稲田のアンカー・三戸選手・・・
我社には入社7年目、早稲田大学・政治経済学部出身の加藤有君という優秀なコンサルタントがいます。
彼は早稲田実業時代、都大路を目指した名ランナーでした。
その彼を慕って、昨年の箱根で(鶴見→蒲田→品川→田町→大手町読売新聞社前:23.1km)10区を
早稲田のアンカーとして走った三戸格君が我社に入社してくれました。
現在、世界的企業のコンサルティング支援でアシスタントとして、活躍してくれています。
彼は福島県の名門・県立磐城高校の出身で、陸上スペシャリストではなく、一般入試で政治経済学部に合格
した努力家です。その後、苦しい練習を経て「アンカー・準エース区間」を任されるまでに成長しました。
東洋大学アンカーを今年も務めた高見諒選手とゴール前まで競り合い、タスキを受けた時点で1分26秒
あった差を半分以上も詰めました。しかし、残念ながらあと一歩及ばず、準優勝の結果となりました。
彼は区間3位の好成績を残し、TV中継で、「卒業後は企業家を目指し、コンサルタントの道を選ぶ。
箱根が選手として最後のレースとなる。」・・・と紹介されました。
■「チーム(組織)力」・・・
その三戸君に昨年の「早稲田のチーム力」を詳しく聞き、私なりに分析をしてみました・・・
結果、同期:竹澤健介選手(ヱスビー食品、北京オリンピック・国際千葉駅伝の日本代表)の存在が大き
かったのではないか・・・との仮説を持ちました。
竹澤選手は44年ぶりに箱根駅伝からオリンピックに出場した選手であり、偉大な先輩である瀬古選手
・渡辺選手の記録を塗り替え、今や佐藤悠基選手(東海大学⇒日清食品)と共に日本の長距離陸上界を
背負って立つ選手です。
竹澤選手の4年間に渡る「高いレベルの練習」に、一般入試組が引っ張られて力を付けたと推測します。
2連覇を果たした東洋大学においても、柏原選手の出現が「チーム」に刺激を与え、各選手の「保有能力」を
「発揮能力」に引き上げていった・・・と想像出来ます。
「ノーベル賞受賞者でさえも、保有している能力の20%も発揮できないまま死んでいく」・・・と言われます。
昨年の東洋大学と早稲田大学の好成績の陰には「突き抜けた選手が日々、高いレベルの練習に取り組み、
周りを巻き込んでいった」=「組織環境」があったように感じます。
■「組織環境」・・・
「箱根駅伝の優勝」は「限界突破した部分の積み重ね」以外の何者でもない・・・
「企業・拠点の業績」は「限界突破した部分の積み重ね」以外の何者でもない・・・
その「量と質」が全てです。
イチロー選手も言うように、「大きな成果」とは「限界突破の積み重ね」によってしか、もたらされないのです。
しかし、「人間とは、忘れる・飽きる・楽(らく)したがる動物」ですから、これが最も難しいものとなります。
この難しいテーマをクリアする為には、「本気になる環境(空気)」が必要です。
寝ている「組織の空気」を一変させ、立てて、上昇気流に乗せる「人財」が必要なのです。
■「突き抜けるアスリート(社員)」・・・
あなたの会社に今・・・
早稲田における竹澤選手、東洋における柏原選手のような「突き抜けた社員」が存在しますか?
社員の力をグイグイ引き出していく、「突き抜けた幹部・管理者」が存在しますか?
難問・限界をドンドン突破していく、「突き抜けた役員・社長」が存在しますか?
■「後継経営者問題」・・・
創業から急成長してきた企業では、トップやNo2がこの役割を果たしてきたケースが殆どです。
逆に突き抜けた存在であるトップやNo2がいたからこそ、急成長したとも言えます。
この事からも、「後継者問題」が如何に難しいテーマであるかが分ります。
トップが「突き抜けた存在」になる為には、多岐に渡って「高い能力」が必要な上に、継続的な熱意・努力
・影響力が必要となります。
このような人財を育成していく事は・・・「企業経営」にとって大変重要なテーマであると捉えています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■『 用語解説 』
●「カタリスト(catalyst・触媒)」
=物質の化学反応の仲立ちとなって、反応速度を速める物質
●「ビジネス基軸」
=ビジネスを展開する上で、知っておくと有利となる「原理・原則・方程式」
●「保有・発揮能力」
=「生まれながらにして持っている能力」・「自身の努力や周りの環境で結果として出していく能力」
●「忘れる・飽きる・楽したがる動物」
=人間とは・・・
・「いかにスタート時に高い志を持っていても、時が経てば忘れるように出来ている」
・「成果を出すにはこれが大事だ!と頭で分っていても、続けていると飽きてくるように出来ている」
・「少し上手く行き出すと、油断する、いつの間にか楽をしようとする」
・・・動物である。
人間とはこのような動物であるという前提に立ち、そうならないように工夫する。
ここが成果を出せる人と、そうでない人との大事な分かれ目となる。
●「組織環境」
=「組織の保有能力を発揮能力に引き上げていく為の環境」
(誰しもが限界だろう・・・と諦めていても、固定概念に捉われずグイグイ挑戦していく人財が
周りを巻き込むと、当初の限界が突破され、突破したレベルが当たり前になり、組織全員の
発揮能力が上がり、信じられないような大きな成果が創出される事が多々ある)
●「メカニズム」
=「物事の仕組み」・・・多くの場合、目に見えにくいやっかいなもの
しかし、ここが見えてくると、大きな成果を創出するポイントが明確になる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■「私自身」が捉えるべき事・・・ 「突き抜けた人財」が全社員の「保有能力」を「発揮能力」に変え、「成果」をあげていく・・・ 私はこの実例を数多く見てきました。 私も半年前から社長という立場になって、今一度この「メカニズム」を捉え、戒め、精進せねば・・・ と自分に言い聞かせ、日々頑張っています。
株式会社 日本エル・シー・エー
代表取締役 社長
エグゼクティブ コンサルタント
木下 義和

